この度JCGG前会長の谷口直之先生(大阪国際がんセンター研究所)が、Glycobiologyの発展に大きく貢献した糖鎖研究者に与えられる2018年Karl Meyer Lectureship Awardを受賞されました。本賞はGlycobiologyにおける偉大な足跡を残したKarl Meyer博士の名前を冠し、Glycobiology分野において学術上の優れた研究成果を発信した現役の研究者を対象にするものとしてSociety for Glycobiologyが1990年に創設しました。谷口先生は糖転移酵素の生化学、分子生物学、さらに糖転移酵素の関与する生物学に関して独創的な研究を展開され、糖鎖の機能的な役割の飛躍的な理解に貢献されました。これまで日本人としては箱守仙一郎先生、福田穰先生が受賞されています。両先生は米国で主に研究を展開されておられますが、谷口先生は日本を研究の場として成果を発表されており、この点は日本の糖鎖科学の国際的な評価価値を一段と高めるものといえます。申すまでもなく、先生はこれまでのご活躍から世界の糖鎖研究のリーダーであることは広く認められております。
谷口先生の栄えある受賞に心からお祝い申し上げますとともに、益々のご活躍、ご健勝をお祈り致します。
2018年10月9日
遠藤玉夫
JCGG会長